補足

 と言うわけで、入れたかったけど入れなかった話や設定が大量にあるので、補足します。  読まなくても全然大丈夫です。  まずはこちらから。 【魔界】  実は魔界に遣わされた神人は、神木の性質に似ていました。  容姿は緑の目に銀の髪。人の姿でディアボラととても仲のいい少女です。  けれどディアボラは一族の長で、ずっと神人といられるわけではなく、そこをつかれてエウリュアレーに引き離されました。  死に際に間に合ったものの助からないのはわかりきったことでした。  神人が「どうか私の事を忘れないで」と言ったから、ディアボラは泣きながら血を飲み干しました。その時、彼の目が緑色に変わり風の悪魔術が生まれました。ディアボラしか仕えない力です。  ディアボラは生き残るために二重スパイをすることになりましたが、ブエルとシティパティなら、心はブエルに賛同していました。なにしろシティパティが神人が死ぬ元凶でしたから。  それからは、もともと道化のような話方だったのに拍車がかかり、研究にのめり込みました。シティパティからは魔界の殺人植物をエディヴァルに移植することと死霊術の研究を課せられ、個人的には 魔界の腐った大地を浄化する手立てを考えていました。  ランダですが、神人が死ぬ原因になった戦争でお兄さんを亡くします。両親は屑なのでお兄さんに育てられました。内気な少女でしたが死霊術は得意だったので、魔王に目をかけられました。  そして、お兄さんが死んだのを後で知ったディアボラが訪ねて来て(二人は仲のよい友人でした)一緒に暮らすようになります。  ランダは兄のようにディアボラを慕いましたが、やはり実の兄恋しさに死者復活を目指します。  お兄さんはランダをとても大切に思っていましたが、死を乗り越えるには至りませんでした。  アエーも、神人によって変わった悪魔です。  幼いブエルと共に武芸を磨いていました。でも、シティパティと戦う事を嫌がり出奔したブエルに、妹を頼むと言われ仕えることに。  これが悲劇の始まりでした。  エウリュアレーは神様が大好きすぎる悪魔で、楽しませるためなら何でもやろうと思っています。魔界で唯一の狂信者。 【エディヴァル】  ヘリガバーム教団の創始者はファズと約束を結んで、その根元に住むことを許されました。  ファズを守るためにとても汚い事をたくさんしたのですが、本人には伝わっていません。それも望みの一つでした。  本編では書き忘れましたが、遺言を残した女性を殺した巨鳥は、パイロン王城編でカリオンに倒された死霊術士の庭師がけしかけた巨鳥です。  獣。  擬態出来るのは、獣の姿だと神木の剪定がしにくいだろうな、と神様が思ったので授けられた力です。  神木が精神体で人形をとれるのも似たような感じです。木のままじゃ歌えないな、と神様は思ったのでした。  ちなみに教団の経典が直されるまでは「白い悪魔」として、獣は語り継がれていたりします。  神木。  神木の血が黄金なのは、神様の樹液から創られたからです。  神様は銀の体に金の樹液を持っているので。獣は枝から生まれたので、毛並みが銀です。  メロゥーラのフリュイ。  実は自我が芽生えています。  ファズのフリュイはいずれ目覚めるかもしれません。  ハルは洞に入ると野生を忘れます。無意識に一番安全な場所だと 思ってしまうためです。  ちなみにハルが洞を出てから帰ってくるまでの話を書くとシリアスダーク&グロ注意R18になりそうなので割愛しました。  沢山の愛と裏切りによって、少しずつ今世のハルが構築されていく話なので、とっても暗いです。  愛や希望のために身を削り、何も求めずに死んでいった綺麗な人達のことを、彼女は一生忘れないでしょう。  そしてアシミの話をするともっと暗いと思い、これも割愛しました。  彼は<神眼>の開眼こそ速かったものの、それ以外は開眼せず、バッドエンドの未来を覆すためにあらゆる犠牲を払いながら戦い抜 きました。  ちなみにレイディミラーの洞にある暖房器具などを創ってダグラスに絶賛されていた鍛冶師は、短命種で、アシミの親友でした。  天才すぎて仲間から爪弾きにされていた彼とアシミは仲良くなり、いずれ共に旅をするようになったんですね。  二人が揃えば最強の火薬庫。道具チートに最強の戦士で悪魔と侵略者達を蹂躙していきますが、右も左も戦争ばかり。とうとう力尽 きたのです。  アシミは恋をしましたが、それが叶うことはありませんでした。結局は未来に種を託すしかなかったのです。  そのおかげでハルの父親は正気を取り戻しました。  未来が見えた理由ですが、獣は神様の枝、神木は樹液から創られているので、創り変えるとき、再び別れた枝を繋ぎ直して改変して離した〜みたいな下りがあります。繋がった瞬間にアシミは断片的な未来を見ました。  他の獣達は違う世界のことや過去やちょっとした先の事だったりします。当時の獣は何かしら見ていました。  だからこそ家を守ろうとしたのです。神木には内緒にしようと決めました。  そしてカリオンとハルの恋ですが……これ聞きたい人いるのかな?  言わない方がいいような気がするので黙っていますね。  おそらくご想像の通りだと思います。  と言うわけで皆様、ここまでお付き合いくださってありがとうございました!  ファンタジーと言うよりか人間ドラマに近いような気がして、どっちつかずな作品で、いろいろ迷いながら書きました。  では、長々とお付き合いいただきありがとうございました。  またどこかでお会いしましょう。